開発パイプライン情報まとめ
ここでは、製薬会社各社の開発パイプライン情報をまとめてご紹介します。
2023年5月12日時点で各社がホームページなどで公表している情報を引用しているので、ぜひチェックしてみてください(随時更新予定)。
そもそも開発パイプラインとは?
開発パイプラインとは、薬剤の開発初期段階から販売開始までの開発品のことを指します。「パイプライン」「製品パイプライン」「新薬パイプライン」などと呼ばれることもあります。
製薬業界では、新薬候補がいくつあるか、ということを「パイプラインが○個ある」と表現します。有望なパイプラインをいくつ持っているかによって、企業の将来性が左右されるといっても過言ではありません。
新薬開発パイプラインの最新情報まとめ
(2023年5月12日時点)
武田薬品工業株式会社の
主な開発パイプライン
オンコロジー
- EXKIVITY(TAK-788)は2024年度に申請目標
- modakafusp alfa(TAK-573)は2025-27年度に申請目標
希少遺伝子疾患および希少血液疾患
- TAK-755(iTTP)は2024年に2025-27年度に申請目標
- pabinafusp alfa (TAK-141)は2025-27年度に申請目標
ニューロサイエンス(神経精神疾患)
- soticlestat (TAK-935)は2024年度に申請目標
アステラス製薬の
主な開発パイプライン
エンザルタミド MDV3100(イクスタンジ)
- 2023年4月現在第Ⅲ相(P-Ⅲ)
エンホルツマブベドチンASG-22ME(パドセブ)
- 白銀製剤およびPD-1/PD-L1阻害剤による治療歴のある転移性尿路上皮がんを対象疾患とするパイプラインは、2023年3月中国で申請
- 治療歴のない転移性尿路上皮がん(一次治療、シスプラチン不適応、ペムブロリズマブ併用)を対象疾患とするパイプラインは、2023年4月米国で申請
- 治療歴のない転移性尿路上皮がん(一次治療、ペムブロリズマブ併用)を対象疾患とするパイプラインは、4月現在第Ⅲ相(P-Ⅲ)
- 筋層浸潤性膀胱がん(ペムブロリズマブ併用)を対象疾患とするパイプラインは、4月現在第Ⅲ相(P-Ⅲ)
第一三共株式会社の
主な開発パイプライン
トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)
- HER2低発現 BC 化学療法既治療 DESTINY-Breast04は2023年4月時点で申請中
- HER2変異NSCLC 2L+ DESTINY-Lung01/Lung02は2023年4月時点で申請中
ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd)
- NSCLC 2/3L TROPION-Lung01は2023年4月時点でフェーズ3
- 非扁平上皮NSCLC (actionable遺伝子変異なし、ペムブロリズマブ併用) 1L TROPION-Lung07は2023年4月時点でフェーズ3
パトリツマブ デルクステカン(HER3-DXd)
- EGFR変異NSCLC 2L HERTHENA-Lung02は2023年4月時点でフェーズ3
- EGFR変異NSCLC 3L HERTHENA-Lung01は2023年4月時点でフェーズ2
大塚製薬の主な開発パイプライン
ブレクスピプラゾール
- OPC-34712/OPC-34712 FUM「レキサルティ/REXULTI/RXULTI」(大うつ病対象)は2023年5月12日時点で申請中
- OPC-34712/OPC-34712 FUM「レキサルティ/REXULTI/RXULTI」(総合失調症対象)は2023年5月12日時点で申請中
- OPC-34712/OPC-34712 FUM「レキサルティ/REXULTI/RXULTI」(アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション対象)は米国で承認
アリピプラゾール
- アリピプラゾール持続性注射剤(統合失調症対象)は2023年5月12日時点で申請中
- アリピプラゾール2カ月持続性注射剤「ABILIFY ASIMTUFII」は米国で承認
センタナファジン
- EB-1020(注意欠陥・多動性障害対象)は2023年5月12日時点でフェーズⅡ(米国)
中外製薬株式会社の
主な開発パイプライン
アクテムラ/RG1569
- 入院中の成人COVID-19治療薬(台湾・輸入販売承認) は2023年4月承認
- 悪性腫瘍治療に伴うサイトカイン放出症候群対象は2023年2月に申請
ガザイバ
- 小児特発性ネフローゼ症候群対象は2023年3月時点で第Ⅲ相
新薬開発の課題は
AIで解決
ここまで主な開発パイプラインの状況を一覧でお伝えしましたが、製薬会社各社がそれぞれの重点領域で、多種多様な医薬品開発を進めています。しかしながら、新薬開発においては開発スピードや成功率の低下などの課題を抱えています。こうした創薬プロセスの効率化・高速化を図るソリューションとして注目を集めているのがAIの活用・導入。こちらのページでは基礎研究・ターゲット探索・スクリーニング・非臨床試験・臨床試験などの段階ごとにAIの活用事例を紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
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