国内外のAI創薬プロジェクト
国内のAI創薬に関するプロジェクト
産学連携による次世代創薬AI開発(DAIIA)
次世代創薬AI開発(DAIIA)は、日本国内における医薬品開発に用いるAIシステムに関する新プロジェクトとして2020年度にスタートしました。開発目的としては、生体分子親和性予測AI・化合物構造発生AI・そしてオミクス情報にもとづいた標的予測AIのプラットフォーム構築となっており、AI学習に必要なケミカルスペースのデータベースを強化するため日本国内の製薬企業18社が参画。日本製薬工業協会も協力して産学連携によるAI開発を進めています。
ライフ インテリジェンス コンソーシアム(LINC)
一般社団法人「ライフ インテリジェンス コンソーシアム(LINC)」では、京都大学や理化学研究所、IT系企業や製薬系企業などおよそ90の企業や団体が連携して、ライフサイエンスの分野で活用できる創薬AIなどの開発を進めています。
参加費は無料となっており、参画機関からそれぞれ持ち出されたマンパワーや技術をベースとして、公共データベースを構築しつつIT系企業がAIモデルの開発を行うという産学連携が特徴です。
官民研究開発投資拡大プログラム(Public/Private R&D Investment Strategic Expansion PrograM:PRISM)
官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)は平成30年度の創設された制度です。総合科学技術・イノベーション会議と経済財政諮問会議が取りまとめた「科学技術イノベーション官民投資拡大イニシアティブ」にもとづいて、創薬分野を含めた様々なジャンルで研究開発を行っています。
AI–based Substances Hazardous Integrated Prediction System(AI–SHIPS)
経済産業省が主導して平成29年度に開始された5カ年計画プロジェクトです。化学物質の毒性審査や製造機の評価に関して、ビッグデータを活用したAIによる次世代型安全性予測手法の開発が目的に設定されています。
国外のAI創薬に関するプロジェクト
Machine Learning for Pharmaceutical Discovery and Synthesis(MLPDS)Consortium
アメリカのマサチューセッツ工科大学が中心となって2018年に立ち上げた機械学習コンソーシアムです。複数の製薬会社や学術機関が参加し、新薬の発見と合成に貢献するソフトウェア開発を行っています。
Machine Learning Ledger Orchestration for Drug Discovery(MELLODDY)project
ヨーロッパを拠点として、10社の製薬会社と学術機関、IT企業などが2019年から開始している化合物予測プラットフォーム開発プロジェクトです。機械学習の効率化を目指してビッグデータを構築しており、世界最大級の化合物データコレクションを作成しました。
自然言語AI+バイオロジストが課題を解決
FRONTEOの「Drug Discovery AI Factory」は、AIを活用して、創薬プロセスの効率化・高速化を支援するソリューションです。基礎研究・標的探索・仮説生成といった創薬の初期段階において、大手製薬企業出身のバイオロジストが自社開発の自然言語AI「KIBIT」を活用し、重複差分解析や2次元マッピング解析、ベクトル加算解析など独自の解析を実施。顧客のオーダーにあわせた標的分子・バイオマーカー・MoA・新たな適応症の提案などをスピーディーに行なってくれます。